紅葉していく山に囲まれた畑で

紅葉していく山に囲まれた畑で

11月後半、毎年この時期になると畑のまわりの山の木々が色づいていく。
私たちが暮らしている小豆島・肥土山(ひとやま)は山に囲まれた盆地で、平野部分が少なく、ひとつひとつの畑がとても小さい。
山の斜面を切り開いた畑も多く、段々になっていたり、畑自体が斜面になっていたり、本格的に農業をするにはなかなかに厳しい環境。
それでも昔から地域の人たちが小さな畑や田んぼで自分たちが食べる米や野菜を育ててきた里山の風景はとても美しくて、私は好きだし、守っていきたいなと思いながら日々畑仕事をしてる。

季節ごとにいろいろな表情を見せてくれる山。
新緑が萌える春。
とびきりの緑の夏。
黄色や赤に色づく秋。
落ち着いた緑や茶色の冬。

畑仕事をしていてふと見上げると、すぐそばに山がある。
こんなにも山に囲まれたところに私たちの畑はあるんだなと改めて思う。

海派?山派?と聞かれたら、断然海派!なはずなんだけど、なぜか山の中の畑で野菜を育ててる。
本当は海が見える畑に憧れてたりするんだけど。
ま、いっか。ここは十分に美しくて、好きな場所。

冬に向かっていく11月の畑では、まだ若々しい冬野菜がわさわさと葉を茂らせてる。
防虫ネットの中で大切に育てられたレタスやチコリ、トレビス。
今年は12月も野菜がたくさん採れそうでうれしい。

 

三村 ひかり

三村 ひかり

1979年愛知県生まれ。名古屋大学および同大学院で建築学を専攻。卒業後、地図をつくる会社、インターネットの会社で働く。2013年4月からマガジンハウスのウェブマガジン『コロカル』にて『小豆島日記』を連載中。